
薄い黄土色のイトトンボが車庫の中で飛んでいた。
いかんせんカメラを近くに持っていない

困ったものである。
とりあえず見た日を日記には載せておこう。
小学校の卒業式。
スナップに80人越えの集合写真。
式が終わって教室にスタッフを差し向けようとすると、ある先生に「撮らないでくれ

「もう式も終わったしお疲れだろうからあがっていいよ」っていう意味かと思いもう一回確認すると
「そんなんじゃないから撮らないでくれ

そんなんって何?ちょっと言い方に引っかかった。
そんなんてどんなんだろう

去年娘が同校を卒業したとき、行っていたので(そのときは父兄としてだが)写真を撮っちゃいけないシーンなんてものは無かった。
最後に教室に帰って先生にお別れを言うくらい。
何かの誤解(ウチのことを知らないので)があったのかもしれない。
胡散臭く思ったのかなあ。
他の写真館のような撮り方をしないので

おそらく去年までの写真屋さんの数百倍の写真を撮っている。
今まで撮られてないところを撮るものだから「何か」を感じてしまうかも。
ちなみに他の学校では大変好評をいただいている。
ある中学校の卒業式では、当たり前のように卒業式後の生徒たち、先生の様子も撮るようにお願いされて
Aゆみから「あの〜私たちいつになったら帰っていいんですか〜

私はやるからには「日本で一番の卒業アルバム」作りたいのだ。
子供たちの生き生きした姿を残してやりたい(もちろんそれは言い訳で私が一番のものを作りたいだけのこと

ちなみにカメラマン仲間がこの間、大きく新聞に取り上げられていた。
あるコンテンストで彼の作った幼稚園の卒業アルバムが大賞を取ったというのだ(めでたい

そうかあ〜そんなのが、あったのか〜

今頃あっちこっちから「ウチも撮ってください

新しいスタジオも建てて経営に勤しまなくてはいけないオジサンは、いやらしいことを考えたりするのである。
ちなみにウチの場合は、どれだけ学校アルバムを増やそうが、利益は増えないシステムになってます




text by TADAKOV
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